真冬のマイナス30度の夜半,水分をよく含む木も凍ります。水は氷になる時にふくらむのですが,その力は大木を真っ二つに裂いてしまうほどです。

 木が裂ける時は,パパ−ンと大きな音が森林の中にひびきわたります。このことを学名凍裂(とうれつ)とも言います。

 北海道には,なんとこの凍裂のようすが地名の由来になっているところがあるのです。
 アイヌ語で「二」は木をあらわすそうです。そして,木がブシブシと音をたてて割れ裂けるので「ブシ」。ニブシとは木が割れるほど寒いところという意味のようですね。道東の屈斜路湖のそばにあるニブシ(仁伏)がその地名だと言われています。

凍裂のおきた木(しばらく時間がたったもの)
写真:名寄市北国博物館
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