昭和50年頃には,北見に住んでいました。古い家を借りたせいもあるけれど,ともかく寒い土地でした。台所においてあった炭酸が凍り,ガラスのビンが破裂(はれつ)してしまったり,お風呂の残り湯が次の朝には底まで凍ってしまったり・・・何でもかんでも凍りました。凍らせたくないものは,冷蔵庫にしまったくらいです。

 寒い朝には,学校の教室が暖まらないので,何時間か遅く始まる日もあったようです。体育館の床をぞうきんで水ぶきするとそこも凍ってしまったそうです。寒くて寒くて,鼻で息をすると鼻の穴がふさがることがありましたし,洗面所の手ぬぐいなんかすぐ凍っていました。

 今では,坂道にはロードヒーティングがあったり,融雪剤(ゆうせつざい)がまかれたりしますけれど,その当時はそんなものもありません。車も4WDではないので,よく坂道でスリップしました。そんな時には,石炭ストーブから出たあくをまきました。

もくじへ 前のページへ