金山のあたりでは,林業をしている人も農業をしている人も馬を大切にしていました。作業でも,移動の手段としても使うことがあったからでしょう。当時,金山のあたりでは鉄道は走っていましたが,救急車も車もなかったので,病人はその人の家族や近所の人によって馬そりで運ばれてきます。馬そりの荷台に布団をしいて病人を寝かせてくる人がいたのを記憶しています。夜遠くから,馬そりの鈴の音が近づいてきて病院の前で止まるとどきっとしたものです。